Tokyo HideOut

アラフォー外資系金融勤務のゲイHideが描く日常

5年に1度の周期

ゲイの恋愛は選択肢が限られている事を知っているから、両想いで良いなぁと感じた関係でも、タイミングや相手の状況次第で物事が進まずに立ち消えになってしまうような案件が、5年に一度は有る。そんな時は非常に遣る瀬無い。まあ相手が積極的に来ないという時点で、1) 自分の外見に余り興味が無い、 2) 身体もそんなにセクシーじゃ無い、 3) 結論、 楽しいけど保留、という行動になるんだと思う。

自分の事を「好きだ」と面と向かって言われ、自分も「あーまじタイプ!」という状況は、これまでの経験則上、5年に一度の周期でしかやって来ない事が分かった。大阪人T(2003年)、南米人のG (2009年)、フランス人M (2014年)。ざっくり覚えているだけなので正確に5年という刻みなのかは、まあ適当だが。しかし30後半に差し掛かった昨年以降、相手が最後の一歩を躊躇う、要するに愛に飛び込もうという行動を躊躇する事ほどフラストレーションが溜まる事はない。

どんなにモテようが、人と出会う機会が増えようが、そんなフィーリングになれる相手は限られている。男女の恋愛だって同様の事だ。ましてや母集団の小ささとウケ/タチの構成比が歪で、構成員の顔面偏差値の開きが大きいゲイ市場で、お互い良いなぁーと思える相手に出会えて、楽しいと思える事なんて、少なくとも自分にとっては奇跡としか思えない。実際にその出会う確率を数値化したわけじゃないけれど、少なくとも5年かそれくらいの周期でしか巡って来ない非常に貴重なもの。

特に最近まで引き摺っていたフランス人M案件は自分の中でもフラストレーションが溜まる案件であった。もともと九州で先生をやっていたM。福岡に遠距離中の彼氏が居るらしく、結局はその関係を切る事が出来なかった事が原因なのだと思う。ワインや海外旅行にも全く興味が無い彼氏とは裏腹に、オープンでどちらの分野にも興味がある自分は話しやすかったのだろう。毎回違うご飯屋をピックアップしては、お酒とお互い最近の興味がある事、最近観た/聴いたオペラの話、こんな事を英語、フランス語、日本語混ぜながら話す事が楽しかった。お互い食べて飲む事に興味がある事が嬉しかった。所謂、脳内セックスというある種の恍惚状態に陥っていたのだ。彼氏との関係が上手く行っておらず、恐らく別れているであろう状況になっていたはずの数ヶ月前でも、Mが一歩を踏み出さなかったのは、恐らく自分の外見がなのかなぁとも思う。

自分は拙い自分なりのベストを尽くして、想いも伝えた。後は相手の決断と行動に委ねたが、結局それは叶わなかった。この様な状況も次回来るのは5年後の40過ぎてからなのだろうか、いや若しかすると、もう無いのかもしれない。30代のゲイって一番楽しいけど、これが終わるともう何も無いのかな、とたまにゲイ友と話す話題。自分と同じ年齢だったフランス人Mはどのように人生を考えていたのだろうか。人生で我々に残されている時間もそんないない中、何かを熟考したりするよりも、動き始めてお互いのフィーリングを感じた方がより手っ取り早いに決まっている。何を躊躇う必要が有ると言うのか?(え、お前の顔面だって…?申し訳ない…)

どんどんと増殖する頬っぺたの肉と相反するように出会いの確率も少なくなっている昨今。どげんかせんといかんと思うが、こればかりは仕方がない。また上手くいかないなぁと思う一方で、年齢は確実に積み上げている。そんな中、いつも2人で通っていた渋谷のビストロの前を通る度に、Mと話していた会話や彼の顔がフラッシュバックする。了

(本日の一軒)

汁なし坦々麺 どらいち

坦々麺が好きだ。某有名四川の汁無し坦々麺も良いが、ふらりと入れるお店で美味しい汁なし坦々麺を味わえるこの店は貴重。汁有りの坦々麺を注文すると、麺を食べた後のスープにご飯を入れてくれてシメも食べられるという良いお店。

麻布麺房どらいち

03-5442-1928

東京都港区南麻布2-12-5 https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131602/13009338/

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