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Tokyo HideOut

アラフォー外資系金融勤務のゲイHideが描く日常

お金で愛を買う(忘却編)

周囲にスポンジからケーキを作る人員がいないようで、クリスマスや誕生日にケーキを作る要員として駆り出されることがたまに有る。アラフォーのゲイがケーキを作っても特段新鮮味はないが、パーティーなどの状況で、ケーキを出すとみんな喜んでくれるし、それはそれで有難いことだ。そこで何故ケーキを作れるの?という質問をされることが多々有る。その答えは、英国人男の誕生日ケーキを作ったから、である。

 

4年ほど遡った2013年、僕は以前の会社内で部署異動をして半年程度経ったところでリストラ宣告を受け、会社をクビになった。ずっとニートをしていたいがそういうわけにも行かないので、フラフラとしながらも、一応再就職活動をやっていた。職業紹介をやってくれるヘッドハンターに連絡を取り、再就職活動をやるのが普通なのだが、ヘッドハンターの中でも僕のお気に入りはイギリス人のJ。背が高く白く透き通った肌をしたJは、僕よりも年上だったにも拘らず非常に若く見える貴重な白人男だった。

 

どうしてもJとセックスをしたい!という衝動に駆られた僕は、彼とご飯に出かけては、彼の肩を触ったりお互いの頬にキスをしまくっていた。一方のJにとってみれば、頬っぺたにキスなど単なるスキンシップ初級。彼に取ってはHello!という挨拶と何ら変わりはない。しかも彼のようなスペックの白人ゲイ男(しかもセックスはタチ)だと、東京では瞬間蒸発してしまう。彼のフェイスブックには綺麗なイケメンゲイがパーティーと思われるであろう状況でJと写真に写っていて、どう見ても僕には勝算は無いようだった。

 

そのような状況下でJと知り合って2ヶ月程度経った或る日、ひょんな事からJの誕生日が1ヶ月後に迫っている事を知る。一緒にお祝いできたら良いなーと思っていたが、案の定彼の誕生日パーティには呼ばれず、彼のFacebookで綺麗な格好をした方々が楽しそうに写っている写真を見て凹む自分。それならうちでやってやろうじゃない!と勝算の無い勝負で更に悪あがきをする自分。今思うと何と恐ろしいデスパレートなゲイなんだろう、と正直思う。当時はそんな状況把握もできない、挿入される欲望に駆られた痛いアラサーゲイだったのだ。2週間後に当時住んでいた二子玉川のルーフトップテラスがある部屋で彼の誕生日会(2週間くらい過ぎてるけど)をやる事となった。

 

肝心のケーキはスポンジが上手く膨らまず、数回の練習を重ね、多目に作り冷凍庫で保存。サラダと生春巻きで前菜となり、メインは牛肉のビール煮込みで決定。フィナーレでUnion Jackでデコレーションされたケーキとニコライバーグマンの花が用意されている… どんだけ頑張るんだよ。。ホイップクリームも乳製品があまり食べれない彼のために、豆乳のホイップクリームを使用。

 

当日は6月の初旬で若干の肌寒さも残る中、晴れた夜空の下で彼の誕生日会となった。エンドまで完璧に事は進み、彼も喜んでいたようだった。結局Jとは再就職活動中のお互いの利害不一致で気不味い雰囲気となり、それから音信不通となってしまったが、パーティーを一応は仕切る事ができるような体験をした事は無駄になっていないと思う。その後港区のちょっと広い家に引っ越してからはいろんな人達とパーティーする機会ができ、この体験は役立ったと思う。

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しかしニコライバーグマンの花束は20,000円、東急で買った和牛も15,000円くらいだった。ついでにル・クルーゼオーバル鍋も購入。失業中にもかかわらず6万円ほど彼の誕生日会につぎ込んだ。そのル・クルーゼで煮込み料理を作るたびに、イギリス人のJと当時の誕生日会、挿入を猛烈に求めながらもホイップクリームを泡立てていた、アラサーゲイの自分が脳裏に過る。

 

(本日の一軒)
イル・ルポーネ 中目黒

 

中目黒のイタリアン。ピザ窯で焼くピザは本当に美味。フレンドリーなスタッフさんとカジュアルな雰囲気にもかかわらず、料理とお酒の高いクオリティは有難い店である。

 

イル ルポーネ
03-5722-6789
東京都目黒区中目黒2-10-19 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131701/13021093/