Tokyo HideOut

アラフォー外資系金融勤務のゲイHideが描く日常

恋愛就職活動 - 2017年の反省と今後の対策

Tokyo HideOutのブログを開設してほぼ1年が経過。当初はアプリによるゲイの恋愛活動を大学生の就職活動に見立てて、恋愛就職活動という記事を書いた。我々ゲイの人間関係とインターネット(今ではスマホアプリ)の関係は不可分で、そこでの我々の行動、感情は、まるで大学生がエントリー先の企業からの採用過程で次の採用ステップへ行けるメールをもらって喜んだり、本命企業の最終面接で落ちて落ち込んだり、といった就職活動の過程とどこか似ている。

 

2017年も僕はエントリーシートを出しまくり、一社一部上場企業から面接の招待を受けた。先方企業も選考過程で僕の事を気に入ってくれたようだ。しかしながら、三次面接を過ぎたあたりで、様々な困難な課題に突き当たることとなる。お互いの素の性格が見え始めて「やっぱり違うかも」と疑問に思い始めたり、相手とのコミュニケーションが急に難しくなったり、相手が苦しんでいる状況に直面して相手をきちんとケアできずに失望させてしまったり。。普段の生活では見えてこなかった自分の至らない部分が露骨に面接過程で見えてきて、自分でも戸惑った。結果、最終選考には呼ばれず、落選。

 

僕が就職しようとしているゲイ業界では、外見と筋肉が選考に大きな影響を与える要素となる。エントリーシートの書き方以上に、ジムでのトレーニングで上腕二頭筋を鍛えたり、ベンチプレスで大胸筋を鍛えたり、デットリフトで広背筋を鍛えたりすることが重要になる。しかし、ある一定の距離感になってから重要になるのは、コミュニケーションで相手を敬い思いやること。筋肉がどれだけ盛られても結局はちっぽけな弱い二人が支え合いながら一緒に生きていく、恋人って結局そんなものだ。僕が最終選考に行けなかったのは、自分を優先させすぎて、相手の事なんて考えていなかった事だろう。そんな関係からは何も生まれない。お互いの孤独感を刺激して、結果お互いを傷つける事にしかならない。

 

先日以前一緒に住んでいたルームメイトに会って指摘された一言;「ヒデ、結局哲学的な事でまとめようとするけど、また肉欲に負けて誰かを好きになるでしょ?」まぁ仰る通りで確実に次もそうなるけど、ゲイの世界でお互いが「好き!」となって一緒になれる事なんて確率的には非常に少ないと思う。多分次は数年後だろう。それまでにやる事、自分を変えることしかない。自分を見て欲しい、自分をもっと大切にして欲しいという渇愛を薄くすること。自分の濃度を薄くすること。よく思えば仕事でも自分を見て!という思いが人一倍強い。自分のアイデアが軽視されると拗ねたりしていたものだ(金融向いていない!)。上司もかなり困っていたと思う。。

 

実は某僧侶の本を6月から読んで、この来たる日に備えていたのだが、仏教的に穏やかな自分を取り戻すには、1) 自我は存在しないことを認識する、2)人は結局みんな独り、孤独、3)全ての物事は諸行無常;何事も永続することは絶対にない、これらの事を体得することから始める必要があるそうだ。そこから派生する事として、愚痴を言わない、悪口を言わない、嘘を吐かない、といった事が教えとしてある。

 

え、いや、別に新興宗教には加入してないけど、何を言い出すんだって?笑 まあそうですよね、これら全て僕はこれまで何一つとして守れていないくて、悪口を言いまくっては、欲望と怒りに任せて生きてきたんだから。誰かに挿入されることに執着してお金と精神をすり減らしてきた。でも、こんな生活完全に狂ってる。何故なら本人は疲れて苦しんでいるのに、それを心はやめられない。苦しみは刺激となって心は快楽になるからやめられない。でもここで大事なことは自分の心理状況を客観的に自己観察すること。客観的に自分の心理状況を分析して苦しみとして認識する事で、自然と癒えていく。執着しているものもいつの間にか忘れてしまう。まだ、完全にはできていないけど、今は少しつづ自分の濃度を薄めて執着を断ち切っている過程の最中だ。

 

1ヶ月経った今正直に言うと僕はもう一度チャンスが欲しかった。ちょっと距離を置いたけど、多分またやれそうだと。今度は少しは穏やかに接していけるよ、と。まあこれも単なる執着からくる綺麗事なんだろうね。今でも彼のことは好きだ。LINEでやり取りはたまにするけど、お互いが踏み込んで会話をすることはもはや無い。

自分の欲望を包み隠さず相手にぶつける事が恋人なんだと勘違いしていた自分。大事な人にこそ、いい意味で期待しない、距離を置いてあげる、といった事が必要なんだと改めて思い知らされた。自分は恋人を作れるような一人前の大人なんかじゃなかった。誰かに大事にされたくてたまらない渇愛と欲望にまみれた子供だったのだ。そんなちっぽけな自分を認識すると、焦って誰か恋人を求めることもそんなに強くならない。今何かをやっても結局うまくいかないことはわかっているから。

 

自分もちゃんと一流企業に就職できるかも!と浮かれポンチだった2017年の夏。結局は自分の未熟さを思い知らされる。お金で愛を買おうとはしなかったが、結局残ったのは今後数年間使う事がないであろう、コーニーとブラウンの恋人用のステッカーだった。。ステッカーの中ではキスをしたり抱き合ったりしているコーニー&ブラウン。コーニーはアップサイドダウンが激しくてかまってちゃんのどうしようもない子供だが、結局自分もコーニーと同じく未熟なガキだった。

今回の恋愛就職活動の結果は残念ながらお祈りメールで終結。残ったのは泣きながら拗ねているコーニーのスタンプ…しかし、このコーニー&ブラウンがキスしてるステッカー誰に使うかな。。2018年は軽率なLINEステッカーの購入は控えよう。(了)

 

(本日の一軒)

久保田 銀座

銀材にある新潟朝日酒造の直営店。新潟の郷土料理、のどぐろ、地酒を味わえるお店。お刺身が美味しく接待でも使うお店。天麩羅、新潟のお米、お刺身盛り合わせなどベーシックなお料理が洗練されて出てくる。ランチでも混むことのない予約なしで入れる貴重な銀座のお店。

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久保田

東京都中央区銀座8-8-8 銀座888ビル ル3F

https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130103/13180623/