Tokyo HideOut

アラフォー外資系金融勤務のゲイHideが描く日常

お金で愛を買う(ゲイ40代編)

ゲイで言う所のマッサージとは、手こきで行かせてくれるか、挿入有りのサービスの事を指す。港区に引越す前から相性が良かったゲイのマッサージ師Tさんは、特段外見がタイプ!という訳ではなく、性格とエッチの相性が良い事から、かれこれ2年くらいお世話になっている。Jack'dのゲイアプリで彼のプロファイルが目に止まった。「スポーツマッサージ、エロも有り、タチ」というキャッチフレーズに乗せられて、月一でうちに来てもらっては、マッサージと挿入をして帰って行くTさん。年齢は42歳らしいが、ゲイのご多聞に漏れず若く見える。

 

どうしても挿入されたくて仕方ない時、疲れた週末に、LINEで連絡するとうちまで来てくれるTさん。但しここでの「ヒデ、お前やっぱり愛を金で買おうとしてるやん」というツッコミは誤り。性処理とマッサージをちゃんと同時にやって1万円って安過ぎる(チップは上乗せ)。愛が欲しい訳じゃなくて、礼儀正しい大人のゲイが、たまにうちに来て一通り喋ってエッチをして行くという関係。一プロと客との関係に過ぎない。お互いの肉棒はしゃぶらないし、キスもしない。ここはお互いを信頼してないからだが、特段それは気にしない。

 

しかしながら残念な事に、数ヶ月前、東京に疲れて関西の実家に最近里帰りしてしまったTさん。それでもたまに東京に来ているらしく、その度に滞在期間の連絡が入る。先日久し振りにお互いの都合が合って、久し振りにうちに来てもらう事になった。マッサージをしてもらっている間の会話はアラフォーゲイの悩みをお互いに披露するというもの。浮いた話も無いし、今後どうするよ、的なオチになる。お互いの年齢を考えると至極普通の悩みで有る。彼氏やパートナーが居れば全て問題は解決するのであろうか。詰まらないと感じている日常から抜け出す事が出来るのだろうか。今感じている答えは、否。

 

マッサージ師Tさんのとあるクライアントで、42歳のゲイ男性Jさん。10年程付き合っている彼氏(50代前半)と同棲をしていて、側からみれば幸せなカップルなのだそう。マッサージ師のTさんは、50代の彼氏さんが居ない昼間にマンションにお邪魔して、マッサージと挿入をJさんに施して帰って行くそうだ。最近、そのクライアントJさんが20代のウリ専ボーイにどハマりして、旅行に連れて行ったりしているらしい。しかし愛をお金で買えない事をマッサージ師のTさんに愚痴るのだそうだ。

 

ゲイが50を過ぎるとsugar daddy(パパ)などと年下の男に言われ、出会いの数も極端に少なくなってしまう。ゲイの寿命は40代までとは言われるが、強ち間違っていないだろう。10年男同士が一緒にいると、セックスレスになるし、そこでの関係は、お互いの遊びを認めるopen relationshipになるというのが、自分の海外リサーチの今の所の結論だ。10年来の付き合いで得たものは、パートナーとの信頼関係。病気でどちらかが倒れた時の看病など、どちらかと言うと老後に備えた目的の方が大きい。

 

でもエッチをするなら、弾力のある筋肉で覆われた若い男性とが良い。みんなそう思って生きているゲイ。彼氏やパートナーが出来たところで、死ぬまでエロオヤジのまま性欲は尽きるところを知らない。腐臭が漂うジジイになってでも、若い筋肉男のブリーフをずらし、肉棒を咥える事に執着し続けるのだろうか。何だかそんなのはちょっと悲しい。しかし老いは、社会的抑圧と若さの喪失によるコミュニティとの距離感、ゲイ男性にとっては二重の圧力となる。

 

オランダや北欧、サンフランシスコの40代〜ゲイコミュニティのリサーチの必要性を今一度強く感じる。彼等のライフスタイルの中で何かしらロールモデルとなりそうなヒントを得てみたい。ゲイにとっての幸せは肉棒を咥えたり、挿入されたりするだけじゃないよ、と気付ければ、ゲイアプリで軽くブロックをして相手との関係を断ち切るような行為って少しは少なくなるのだと思う。

 

マッサージ師Tさんとも話してたけど、アプリって目的を得る事だけ(要するにサクッとエッチをする事)にフォーカスしすぎて、それまでのプロセスを全てショートカットしてるよね、と。だから新しい人と出会うことに全く新鮮味が無くて、楽しくなくなったよね、と。

 

それはよく分かる。しかしスマホがコミュニケーションのスタンダードとなった今、此処から後退する事は難しい。だだ、肉棒、挿入、射精というルーティンからの脱却を皆々が意識しないと、このコミュニティって結局はみんなが筋肉男になって、精液で塗れるだけのつまらない世界に成り下がってしまうだろう。と、マッサージ師Tさんと絡みながら自分が精液まみれになっていた…あかんわ。。まぁ、たまには良いよね。了

 

(本日の一軒)
ダバインディア インドカレー

 

京橋にある南インドカレーの名店。此処のダルは美味しい。ビリヤニライスも本場に近い、とインドでカレー修行した姉さんが言っていた。サンバルやラッサムという辛いカレースープも南インドカレーの特徴。大手町OLだった頃、金曜に遠征していた京橋の名店。平日ランチは行列必至。

 

ダバインディア
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東京都中央区八重洲 2-7-9 相模ビル 1F
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