Tokyo HideOut

アラフォー外資系金融勤務のゲイHideが描く日常

Looking - ゲイドラマ

HBOのゲイドラマLookingに最近ハマっている。このドラマはゲイに絶大支持を誇るABCドラマGleeのJesse役で有名なJonathan Groffを主演とし、サンフランシスコのゲイシーンを描いたテレビドラマである。しかし、これはドハマり過ぎる。HBOの陰謀だとさえ思えてくる。主な要因としては、各エピソードでの出来事が非常に生々しく、ゲイあるあるの身近な事象を、Jonathan GroffやRussell Toveyなどのゲイイケメンたちが上手く自然に演じているところだと思う。エッチシーンが非常に生々しくて、そこでの喘ぎ声や息遣いがその辺のゲイエロビデオよりもクオリティが高く、数段ヤバい作品である。


「Looking®/ルッキング」シーズン1 予告編 Huluにて独占配信中!

主演のJonathanが演じるゲイ青年パトリックはサンフランシスコのゲーム会社で働くデザイナー。パトリックのゲイ友のオーガスティンとドムは仲のいい3人組、いつも3人でつるんでいるのが見ていて心地良い。ドムは他の2人よりも若干年齢が高く、今年で40歳を迎える。ウェイターとして働く自分の状況に疑問を感じながらも、独立して自分のレストランを持つ夢をかなえようとする。40歳の誕生日にドムが行っていた一言、「40歳になったら、ゲイにとっては墓場と同じだ、Grinderでは相手にもされない、ゴーストみたいに生きる」という趣旨の事を冗談交じりに言っていたが、これは誰しもが不安に思っていることである。自分もあと4年でそうなる。死ぬまでの時間を手元の現預金資産を見ながら気にし始める時期でもあるだろう。

結局、ゲイって何のために生きているのか分からなくなって、ある程度のエッチを繰り返した後は、人を好きになる目的すら分からなくなってくるものだ。また、性欲の衝動にかられて走り出した2人も結局はお互いを受け入れるような器が無かったりもする。自分の場合はそうかもしれない。相手を渇望していて、万が一の確率で誰かに出会ったとしても、きっと真剣な関係になれる覚悟も自信もないのだと思う。

 

「そんな贅沢な、あんたそんな面で」と突っ込まれるのは若干誤解が有る。別に他に遊びたいとか、えり好みをしたいとか言っているわけではなく、自分は他人と真剣に向き合えないことが問題だという事だ。Lookingでもパトリックがメキシコ人の彼氏リッチーを見つけるが、結局は上手くいかずに終わってしまう。パトリックは家族、友人の目を気にし過ぎて、彼氏との関係を上手く見せようとして頑張ってしまう、でも結局それは、本心で相手の事を好きになっているのではない。パトリックは真剣に人と向き合うという覚悟ができていなかったのだ。自分もゲイであることをどこかで恥じているのだと思う。相手を受け入れる器云々以前に、自分の事も受け入れられていない。外に出ると人の目を気にしてしまうし(たまに路上でキスしたりするが。。)、変な目で見られていないか、などと過敏になってしまって、相手を傷つけてしまうことが何度かあった。

また、Lookingではゲイと両親との複雑な関係も注目描写のうちの一つ。パトリックは両親に自分がゲイだとカムアウトしているが、ある程度ゲイに対する理解のバックグラウンドがあるアメリカでも、両親はこの事実を受け入れることに時間を必要とするし、何故自分の子供が?と悩む。「オネエ」で一括りにされている日本には、ゲイに対する理解はほとんど進んでいないのが現状だろう。ゲイのライフスタイルが一般に思っているよりも重層的で、普通であることを理解している人たちがどれくらいいるだろうか。まあ、結局はチンポと胸板乳首にがっつくのが僕らの結論なんだけど、エッチにアグレッシブな事を除いては会社で働いたり接待をしたりと普通に生きている。そんな事実がクローズアップされることは日本ではもう少し先の事になるだろう。ゲイに対する理解の社会的素地が全くない中で、両親にゲイである事実をつきつけたとしても、それは「自分を受け入れてほしい」というエゴにしか過ぎない。最近自分の中で出している結論は、そのまま両親には何も言わないでおいた方が一番いい、という事。それよりも、もう少し会う時間を増やした方がよっぽど親孝行と言えるのではないだろうか。

Lookingのシーズン1最後のシーンは、彼氏だったメキシコ人のリッチーに結局は受け入れられなかったパトリックが家に帰ると、親友で同居人だったオーガスティンがパトリックのベッドでYouTubeを見ながら寝落ちをしているというシーン。オーガスティンは彼氏と同居するためにパトリックとシェアしていた家を出たが、結局は彼氏と別れ古巣へ戻ることに。ゲイのライフスタイルが何も確立されていない中で、結局そこに残るものは友情しかないのだろうと思う。そうやって上手く年を取っていければそれでいいのだ。え、本当にそれだけ…?了

 

(本日の一軒)
マルイチベーグル 白金高輪


港区では知らない人はいない(多分)白金高輪のベーグル屋。朝7時に開店するが、10時以降に行くと店の外まで行列が。ベーグルごときで何やねん!と思っていたが、一度ふらっと早起きをしたある朝、玄米ベーグルと、ポテサラをサンドしたベーグルを購入。上手すぎる。。それから早起きをしてバルク買いをするようになった。人気なのがうなずける名店。

 

マルイチベーグル
東京都港区白金1-15-22
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131602/13010793/