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Tokyo HideOut

アラフォー外資系金融勤務のゲイHideが描く日常

預貯金と筋肉

ゲイにとっての筋トレは預貯金よりも心強い存在価値を担保する必須項目だ。随分前にゲイの先輩が「筋トレはゲイの嗜み」だと宣ったが、僕は「筋肉はゲイのプライド、存在価値を担保する有形固定資産」と名付けたい。出会いの確率が増え、友達からも一目置かれる事で、プライドを支える重要な柱となる。一時期、僕は「エリートゲイ」や「セレブゲイ」と名打ったが、資産や地位があったところで、結局は若いGay Prostituteの餌食になり、金を持っていかれるだけだ。という事で、ゲイ市場のピラミッドに君臨するのは、「若い、筋力、外見」という要素が必要になると思う(って至極当たり前?)。

 

ゲイは非常に欲張りな生き物なので、資産があったところで満足はしない。外見も良いと言われたいし、モテているとも言われたい、良い仕事をしていると言われたい…男女問わずこれは同じだろうが、ゲイでは(特にNYCやロンドンなどの都市)顕著に現れる現象でもあろう。そう考えると、我々のライフスタイルは、生殖行動もせず、後世繁栄にも何ら貢献しないにも拘らず、非常に高コストなものだ。

 

しかしながら、考えてみてほしい。服飾産業、ホテル産業、旅行産業、不動産産業の方々は、ゲイセグメントをもう少し真剣にターゲット層として取り込むべきだと思う。可処分所得もあり、育児もしないので有れば、こんなに格好な消費ターゲットはいないだろう。ちょっと高いけれど、デザインには小煩いゲイの御仁は、通常のカップルが家具に使うお金の一桁上を行ってもおかしくない。旅行に行けば、みんなほぼ一般人なのに、高いホテルに泊まらないと満足しないし、デザインもオシャレでないと見向きもされない。

 

これはパートナーを求める上でも同じだろうし、「お互いを高める」というプロファイルでよく見かける自己紹介文にもそれが現れていると思う。しかしお互いが加齢するにつれて、それらの魅力も薄れて行くはずだ。この様な考え方は果たして今後もワークし続けるのだろうか。筋トレをしても自らの外見の衰えを補填をできないくらいに年をとった時が、ゲイの寿命だと、個人的には感じる。それはいくら金融資産、不動産があったところで、補填できるものではない。

 

NYのセレブゲイ達がやっている様に、自分もボトックス注射を5年後には打っているのだろうか。髪が薄くなっても、愛おしいと思える様な愛を多くのゲイ構成員が感じずに、一部の妄想を抱き続けている現市場が今後も継続すれば、お互いを傷付け、排除する様な世界になってしまうのだろうか。ストレートの男子が、グラビアアイドルや爆乳の姉ちゃんでこっそり抜いていても、現実の小煩い嫁と向き合えているのは、そこに家族という現実が有るからである。

 

以前は誰かと出会っても、「思っているのとは違う」と思っていたが、自分の市場感ってこんな感じだよね、と目の前の現実を認めて、身の丈の恋愛観を醸成していく事が重要だと思う。マッチョなGoGoBoyの様なゲイも結構だが、結局の所僕にとっての現実ではない。預貯金も結局は枯渇する時期が必ず訪れる。外見の手入れも、自分の庭の雑草を取る様なもので大事だが、それ以上に失ってはいけないのは、友情であれ愛情であれ、居てくれたり、気にかけたりしてくれる人への思い遣りや感謝なんだと思う。

 

そんなのできてねーのテメーだけだろ、と言われても仕方ない。ゲイ友と会うと、「アプリで会ったとんでもない人体験談」を聞かされるが、自分がそう話されていると想像するとやりきれない。今年はゲイ同士のディスリスペクトは、なるべく封印しようと思う。

 

(本日の一軒)
ルソイ 目黒

 

東京で一番美味しいカレー屋どこ?と聞かれると、適当にここでは?と答えていたが、あながち間違いでもないような気がしてきた。目黒にあるカレー屋で、怪しいインド人オーナーがフロアを仕切る、東京のカレー有名店。自分はここのダル(豆カレー)が一番好きだ。八重洲や銀座にもオススメはあるが、食べ易く、且つインドっぽいカレー屋はやはりここでは無いだろうか。

 

ルソイ
03-5487-5602
東京都目黒区下目黒1-3-28 サンウッド目黒 2F
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131601/13004816/

 

 

お金で愛を買う - case3 ヒモのバンドマン

30代前半から自分のどうしようもない底辺な人間性を省ずに、お金で何とか関係を繋ぎ留めようと必死になっていた自分。様々な言い訳を続けては、お金で愛を買う行為を正当化してきた。今回は一応これまでの『お金で愛を買う』ケースの最終回。ヒモのバンドマンである。

 

最近、港区に引越しをした。港区に戻った、と言うのが正確である。これまでは会社から30分以上離れた中野区に居住し、通勤をしていた。僕の会社では毎朝07:30に開催される朝会に出る義務があり、毎日6時前に起床しては中野から通勤する日々を2年半以上続けていた。夜も遅い時があると正直疲れる。よく持ち堪えた、と言うのが正直な所だ。元々居住していた港区から中野区に引越した理由は、ヒモのバンドマンと同居するためであった。

 

2年半前の事で、やり取りの詳細を大脳が忘却させてしまったため(恐らくどこか大脳の隅に追いやられてしまったようだ)、会話などの内容は書き出してみたが正直面白くなるような代物では無かった。なので箇条書きの結論から言うと、

- 当初そこまで僕の事を好きでは無かったバンドマンのYがいた。ゲイ友の誕生日会で会って、かっこいいなと思っていたがタイプでは無かった


- Yには実は5年ほど同居していたスポンサーがいて町田で同棲をしていた。最近その相方に愛想を尽かされ、部屋を出て行けと言われていた、が、お金も無いので住むあてがない


- という電話を突然僕にかけてきた。「他に頼れる人が居ない」という常套文句付き。「LINEで電話できそうな人を見てたんだけど他に思いつかなくて…」


- 横浜デートしたり、友人の家でご飯を食べたりしているうちに、僕が好きになった。「一緒に住む?」と僕が提案をする、ちょうど引っ越す所だったし


- 僕は同棲できたら、と思って居た。Yは僕のことはタイプでは無かったようだが、住居は魅力的。なるべく間取りが2LDKの住居を押してくる。二人で物件など内覧に行き、中野区の2LDKで決定となった


- 当初からそこまで僕の事を好きになれなかったY。町田に呼び出され、「やっぱり一緒に住めない」と切り出される。泣きながら小田急線で新宿まで帰京。まあ当たり前だよね。というか、知り合ってそんなに知らない相手と同棲すんなよ…


- しかし中野の物件は会社名義の法人契約。契約は既にDoneとなり、後は引越しを待つばかり。僕は元麻布から中野へと引越しをした


- そこから2年半くらい経ち、もうええやろ、という事で古巣の港区にカムバックした
と言うのが一連の流れ。

 

結局一緒には住めないとYに告白され泣きながら小田急線に乗った自分。いや、これは間違いなく恋愛発達障害の症状だろう。そもそも物事を進めるには、順序が有るのであって、それをすっ飛ばして、何かを達成する事は無理なのだ。それなのに、一緒に住めば何か楽しい事が有るとでも思ったのだろうか。毎日挿入されて楽しいとでも思ったのだろうか。

 

同棲はそんなに甘いものでは無いだろう。ろくに人と付き合ってこなかった自分は、単に同棲という事に対する勝手な妄想を抱いて居て、Yと物件を決める過程が楽しかったに過ぎない。そこから先の二人の間の習慣の違いや日々のストレスを解消する術は何も知らない。レベル1の勇者が、いきなりラスボスを相手にするようなものだ。

 

しかし、相手に無理だと告げられても、一度与えられた快楽物質を切らすと禁断症状のようになり、相手を何とか繋ぎとめようと必死になってはYを引きとめようとしていた。そんなことをしても何も変わらないのに…

 

自分がその後とった行動は、そんな相手を繋ぎとめようとするくだらない努力の連続。「何か自分の事で気に入らない事があれば好きになってもらうように努力する!本当は一緒に居たいんだ!」という内容のメールを送った記憶がある。恐らく内容は恥ずかし過ぎて、忘却されてしまったのだろうが、このような内容は全くもって恋愛を理解して居ない輩のとる行動ではないか。

 

しかし愛を物件で釣ろうとして居た僕は余りにも愚かだった。これはYのせいではなく、寂しさに勝てなかった自分の問題。これ以前には外房の米国人からもヒモ的な要素を感じ取って居たにもかかわらず、何も学習しようとしなかった自分の問題であった。

 

バンドマンYと同棲をするためにかけた金額は幾らであっただろうか。

 

住居礼金 16万円
仲介手数料 16万円
引越費用 4万円
新調家電 20万円
羽毛布団(ダブルサイズ…) 10万円

 

ざっくり65万円くらいか。厳密なコストは、Yが使うはずのもので、自分が費用を負担したもの、結局使うことはなかったもの、だから羽毛布団くらいだろう。引越しも半分は自分の意思だから、Yに引越しをさせられた、と結論付けるのは誤りだ。数十万の引越し関連費用がかかったため、愛をお金で買うシリーズでは最も高額で重症なケースだと勝手に思い込んでいたが、整理してみるとそこまでではなかった。

 

引越しをして以降は、2週間ほど夜中も目を覚ますような事が頻発し、振られた後遺症は思いの外長引いた。しかしながら、Yからはたまにライブのお知らせが来たり、デビューのお知らせが来たりと、その無神経ぶりには驚いた。どのツラを下げて彼のライブに来いと言うのだろうか。それでもYは、今日も愛だの恋だのという歌を歌っている(と思われる)。いや先ずは礼金か仲介手数料の半分支払えよ… ちゃんと働けよ…

 

一見真面目に見えて、相手に取り入られると嘘のように物件を決めたり、京都旅行をタダでアレンジしてしまう。どういう症状か診断名は後日専門家に委ねるが、金を積んだところで愛は得られない。幾ら勉強や仕事が出来たところで、Yのような世渡りの上手いヒモに隙を見せてしまう。そういう意味でYは自分の無形資産の有効活用に長けている、と言えるだろう。若さと自分の外見、ペニスを以ってして、最大限の利益を得る。町田でヒモを5年間、その前も杉並でヒモを数年、東京来てからどれだけヒモ生活をしてきたのだろうか。専門職としてヒモを認定しても良いくらいだ。

 

(愛の購入履歴 - まとめ)

愛をお金で買う、時系列順にその購入履歴を並び替えると、

- 2012年9月: 外房の米国人、支払総額15万円程度
- 2014年9月: ヒモのバンドマン、支払総額65万円、実損額10万円
- 2016年11月: 広尾のマッサージ師、総回数2回、支払総額25,000円

 

外房の米国人Kは今日も千葉の田んぼでどこかの男とキスをしているだろう。ヒモのバンドマンはたまにSNSで見かける、愛を歌いながら今日もヒモ生活を続けているのだろうか。ほぼ同い年だったY、40歳になっても取り入る相手を見つけることが出来るのだろうか。彼のヒモ術は若さが競争源な筈で、今後はその術にも陰りが出てくるのだろうか… マッサージ師のSさん、お金を支払う事で切り取られた射精と挿入を行う事を、当分控えることをここに誓います!(選手宣誓風)

 

という事で、外房の米国人が支払総額では最大のケースとして認定。愛の購入履歴で最大ケースとして今後も僕の中で生きることになる。

 

2016年も終わろうとしている。惨めで未熟な自分は直ぐには変わらないが、このブログを書くことで、自分のおかしな体験も整理され、そこでの問題点を冷静に見つめ直す良い機会にもなっている。果たして来年はどのような愛の購入未遂が出てくるのだろうか。金銭授受を行わずとも、今後はそのような状況を冷静に見極められる余裕が少しは自分にも出来たと思う。

 

(本日の一軒)


Alexander's Stakehouse 汐留

汐留シティーセンター高層階レストランのうち、最近オープンしたカリフォルニアのステーキハウス。USから空輸したプライムリブを使っていて、肉の質は良い。プライムリブだとミディアムよりも若干しっかり目にお願いしないと、血が滴る肉が出てきて日本人びっくり!という事に。サイドメニュー含めて全体的な食事のクオリティは高い。ランチも3000円〜と値段は高めだが、展望料金含めればまあ理解できる。記念日や友達との集まりにも良い選択肢。

 

ALEXANDER`S STEAKHOUSE
03-6264-5151
東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティーセンタービル 42F
https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130103/13200928/

お金で愛を買う(番外編) - 在韓の東欧人 (裁定取引)

2012年の夏、日本と韓国の間では、日本海の領土問題に関して紛争へと発展しつつある緊張した関係が続いていた。そんな領土問題で緊張しまくっている雰囲気の真っ只中、夏休みを使って自分はソウルへと飛び立っていた。目的は一つ: ソウル近郊に住むポーランド人Dに会うためである。身長が高く清潔感の有る印象のDは、正直僕のタイプであった。

 

元々東京に留学経験があるDは年に数回来日しているようで、僕がちょうど彼をアプリで見つけたのも、Dが東京での学会に出席するための来日時。Jack'dで日々の他愛のない事をお互いに徒然と語り出すうちに、会えたらいいね、と言う話の流れに。7月も半ばに差し掛かり、夏に予定も特段なかった僕は、「ソウルで会わない?」と提案してみた。彼も半ば好奇心で乗り気だったようで、「週末一緒に過ごそう」という話に。

 

東京にいた所でDのような水準の男と会える(またヤレる)可能性は殆ど無い。日本人が好きだと言う白人の性向はあまり分析したことはないのだが、日本人は他国のアジア人ゲイと比べると比較的大人しい事が良いのだろうか。新宿二丁目も一応規模としてはアジア最大級と言うし、ゲイ文化の浸透度合いとしては、東京は先進国なのかもしれない。そういう意味で、初過ぎないゲイと会いたいという事なのだろうか。

 

しかしながら、その時は僕にとって初めての訪韓。もちろん言葉も分からないし、政治的緊張の中訪韓すると言うのは無謀でも有る。東京から韓国まで約1,100km程度。フライト時間は2時間半。「福岡と同距離と考えれば、まあ悪くはないか」都合のいい言い訳を絞り出し、東欧人Dに会いに訪韓することにした。

 

結論として、このような行動は、国内市場で基準値に合わせるための大した努力もせずに、海外市場にプレミアムを支払ってセックスをしに行く、という事以外の何者でもない。某女史もフランスでの結婚で、日本以外の市場を求めて正解だったという主張をされているが、ストレートに解釈すると「負け犬、挿入求めて三千里」とでも読めるのでは無いだろうか。

 

しかし、狭い市場で卑屈になり続けては腐るばかり。一層の事、休暇を兼ねて出会いがあれば、それはそれで儲け物。考えるよりも行動した方が良いに決まっている。とは言うものの、初対面の東欧人と週末一緒に2日間昼夜を共に過ごす、と言うのは、今考えてみると途轍もなく無謀である。セックスと挿入に餓えていた若気の至り、とでも処理しておこう。

 

パークハイアットソウルはソウルの江南区という所に在って、周辺はビジネス地区や狎鴎亭といったおしゃれなエリアにも近接している。東京で言えば、港区というポジションだろうか。昼過ぎにチェックインを済ませた僕は最上階のロビーフロアでDと待ち合わせをしていた。時間になって現れた男性は背が高い白いTシャツ姿の白人男性。はにかんだ笑顔で、お互いに挨拶をした。"Hi, are you Hide? Nice to meet you"

 

ホテル内はプライベートな空間が保たれており、他の宿泊客とすれ違う事も殆ど無い。部屋で一通りの欲望を解消した二人は、ソウルの観光名所を回って歩く事にした。しかしながら、白人と一緒に歩くと東京以上にジロジロと見られる… 加えて、Dは、ホテルでも韓国の街中でも手を繋いで歩きたいのだという。何とも無理な話だ。しかし、セックスもかなり相性が良く、2日間一緒に過ごしても、特段違和感を感じなかった。

 

物凄く好きだ、という訳でも無かったし、ちょうど良い距離感で2日間を終える事が出来たのでは無いだろうか。別れ際に、「本気で韓国に残ってみないか」と打診されたが丁重に断っておいた。今思うと途轍もなく勿体無いことをしたと思うが、仕方がない。セックスもこれまでの人生で最も良かったセックスだったし、相性は良かったと思う。

 

東京では、アプリでも「お気に入り」に勝手に入れられることはあっても、そこからのコミュニケーションは何も始まる事はない。挿入求めて三千里でも良いではないか。目的は何であれ、そんなチマチマしたコミュニケーションをして東京でうだうだするよりも、自分の市場価値に向き合い、プレミアムを支払ってでも飛行機に乗り、ホテルを予約し、東欧でもロシアでも行ってしまえばよいのではないか(←完全に自分の好みと独断の地域選定…)。

 

需給合致する所に、何かしらの関係も生まれるし、N女史のようにフランスでの市場価値が相対的に高いのであれば、そこで結婚すれば良い。アムステルダムでもロンドンにも一定数のアジ専が居て、若干変わり者が多いものの、そういうセグメントを攻めるという方法も有るだろう。

 

そうやってグローバル市場も知れば、若干余裕を持って国内市場にも向き合えるのでは無いだろうか。とは言え、「筋トレ、短髪、アバクロ」はグローバルゲイ市場の共通項。モテやすいパッケージは結局は何処も一緒なのであった…

 

(本日の一軒)
Daylight Kitchen 渋谷

セルリアンタワー真裏のオーガニックフードカフェ。ランチの玄米プレート、紅茶のシフォンケーキがお気に入り。緑に囲まれてゆったりできる空間が渋谷では貴重だ。ベジタリアンフードも多く有り、デトックスにはちょうど良い渋谷のオアシス(ニシヤコーヒーが第一オアシスとすれば、ここは第二オアシスか)

 

デイライトキッチン
03-5728-4528
東京都渋谷区桜丘町23-18 ビジョナリーアーツ 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13113772/

ゲイ恋愛就職活動 - 補欠候補

就職活動にお決まりの、「今回は誠に残念ではございますが、採用/選考を見送らせて頂く事となりました。貴殿の今後のご活躍をお祈りしております」という不採用、選考落ちの所謂お祈りメール。完璧に行ったと思ったはずの面接の後、数日してからこのようなお祈りメールを戴くと、何が原因だったのだろうか?原因を知って次に役立てたい、と思うのが自然だと思う。しかしこんなお祈りメールを何通も立て続きに受け取ると、建設的な思考は停止し、ひたすら自己否定されている気分になり、憂鬱になってくるのだ。

 

大学7年目の夏に僕はろくに就職先も決まらず、卒論に関する本を古本屋で悠長に読んでは、近くの喫茶店に入り浸る生活を送っていた。何とか秋採用で内定をもらったものの、もしあの会社に応募をしていなければ今の自分はなかっただろう。諦めずに続けていてよかったー!と思うが、このようなプロセスは残念ながら現実の恋愛にはあてはまらない。

 

そもそも受験する会社(対象となる男)の母数が実際の就職活動と比較すると遥かに少ない。どう言うわけか日本人以外の男性だけを対象と見ていた30代前半、GrinderやJack'dでそれらしき人を見つけては、手当たり次第に連絡を送っていた。拒否されるかもしれない、などという思考は全く時間の無駄でしか無い。就活のエントリーシートのように、取り敢えず気になればメールを送って、返事が来なければ諦めれば良い。その繰り返しで、数年のうちにステディな彼氏が見つかるだろう、そう思っていた。

 

しかし実際の所は、彼氏どころか、人に会うことすら難しい。以前のエントリーで既述の通り、返信が来る確率はおよそ8-10%程度。最近はメッセージを送るのが面倒になり、出会い系アプリも、取り敢えず開いて周囲のゲイを確認するという、安否確認サービスに成り下がってしまっている。日々追うごとに自分のプロファイルのpage viewは下がっていく。

 

そんな困難な恋愛/友情活動の中で、過去数年を振り返ると、最終面接らしき所まで行った男性も数名居ることは居る。膨よかな手が握手すると気持ち良いカナダ人のJ、二人で毎回違うご飯屋に行っては、ワインを楽しみ、話をするのが楽しくて仕方が無かったフランス人のM。二人とも良い人で、一緒に過ごす時間が楽しかった。彼等とは余計な事を考えずにその場を楽しみ、そんな雰囲気になれば、路上でキスをしたり手を繋いだりしていた。

 

しかし、最終選考には両者とも誠に残念ながら落選。本命だった誰それを本国から呼び寄せただの、実は遠距離恋愛中で彼氏が居るだの、僕は結局2番手以下の存在でしかなかった。初めはそれでも何も無いよりはマシだと思って、楽しい時間を過ごしていた。しかし人間は愛を求め承認されたい生き物である。ここが一番重要。彼等との関係をフェアだとどうしても納得できなかった僕は、自分から彼等と会う事を止めた。自分は彼等の補欠候補としてリストされていたに過ぎなかったのでは無いか。

 

何故駄目だったのか?何がいけなかったのか?と自問自答をし、世に溢れた恋愛本を読むが、よく分からない (と当時は思っていた。事実を先輩方に話せば、いや、身の丈に合わない奴を攻めすぎ、胸筋ねーじゃん、と突っ込まれそうだ)。そもそも、出産という家族形成の縛りが無い中で、同性愛は何を生み出すと言うのだろう。民度が低い発言だと思われるだろうが、不採用通知を突きつけられる中で、段々と希望が薄らいでいく自分がいた。

 

現実の就職活動では、ある程度のマニュアルや受け答えの練習は必要だが、採用不採用については、結局結果論として合っていないと言う漠然とした言葉でしか説明できない。あれだけ憧れていた外資系金融も嫌な人もたくさんいて、仕事は激務。夜中までエクセル叩いてという、永遠に終わらないマラソンのような仕事だ。採用される人も、とにかくタフで打たれ強い人を取るのが正解。その観点からすると、自分の不採用通知も理解できる。

 

恋人だって同じなのでは無いか。その理由を深く考えた所で、無理に作った不自然なキャラが生まれるだけで、長く続くはずの結婚やパートナーシップという関係を続けていける筈はない。そう言う意味で、今の自分には恋愛も恋人も合っていない、相応しくない存在なのだと理解をしている。

 

ある程度の努力で市場平均には近づけようとしてはいるが、正直もう疲れてしまった。オーストラリアのゲイドラマPlease Like MeでJoshが恋人のArnoldに言っていた事で、「相思相愛の恋人に出逢える確率は凄く小さい、二人が出会っていることは確率論で言えば奇跡みたいなものだ」(実際には、他の男性に出会ってもそんな簡単に恋に落ちる事はないと言っているが、自分の中の解釈ではどちらも同じか)

 


Please like me 3x09

 

仕事の同僚も友人もゲイ友もそういう奇跡のような確率論の中で偶然に出会っては、仲良くなっていく。そう考えると、人との出会いもそう悲観的にならずに済むのでは無いだろうか。

 

(本日の一軒)
桜丘町 Cujorl ビストロ


渋谷は桜丘町に在るビストロ。洗練されたフレンチのコースと種類豊富なワインのマッチングが楽しいお店。コースの食材もワインも定期的に代わり、毎回訪れるのが楽しみになる。お店の雰囲気が非常に良くて、リピーターであろうお客さんで週末は直ぐに埋まってしまう。狭い店内ながらも、ゲイ率高く、友人に出くわした事も度々…

 

CUJORL
03-5784-5818
東京都渋谷区桜丘町22-8 縣ビル 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13059677/

 

 

自己承認2 - ウェイトトレーニングの先に有るもの

大学時代バイト先のI先輩は、学生という身分にも拘らず個人家庭教師で給料を稼ぎ、その殆どを高い服に使っていた程のお洒落な人だった。モッサい眼鏡男だらけの大学のキャンパスで、シンプルでいて良質な素材で作られているであろうジャケットや靴を身に纏っているI先輩は、僕の中でも憧れの存在だった。そんなある日、バイト先の飲み会での会話の中、誰かがI先輩に、「I先輩の持ってる服が火事で全部燃えたらどうしますか?」「そんなん俺絶対に死ぬわ!」

 

死ぬ、と言った彼の表情は大真面目だった。それほど彼は自分が身に付けている、トリッカーズのブーツやオーシバルのボーダーシャツを愛していた。自分のお気に入りの服や靴、鞄は身につける事で、ある種の自信をもたらしてくれるものである。服や靴がI先輩の存在の大部分を担保していたとも言えるだろう。

 

そんなI先輩に「新宿のゲイバーで偶然会った!」と大学時代から仲良くしているゲイ友から連絡があった。外見に気を遣い年下の可愛い後輩男子を囲う癖があったI先輩は、大学時代から僕の中の「絶対にゲイ」リスト入していただけあって、「へーそうか」というだけの事だったが、驚きだったのは有り得ない程にマッチョになっていた事… そこまで身長が高くないI先輩が身体を鍛えると、どう見ても筋肉ダルマにしか見えなかった、と友達は言っていた。

 

僕らはどこまで行けばコンプレックスをなくせるのであろうか。ゴールドジムで鍛えている男の40-50%はゲイだが、果たしてそのウェイトトレーニングに終わりは有るのだろうか?高い服の次はトレーニングで筋肉を見にまとう事を選択したI先輩。しかしながら残念な事に、東京に出て来たI先輩はさらに嫌味な関西人のオバちゃんと化していて、先輩に会った僕のゲイ友のファッションの駄目出しをしまくっていたという。

 

「卑屈なところは結局何も変わらへんな!」とゲイ友が吐いた彼のフィードバックは理解できる。外見を変えるのは手っ取り早いが、結局は何も変わらない。逆に弱い部分(I先輩については根が卑屈な所か)が際立ってしまう。

 

僕も含めて、I先輩にも必要なのは、筋肉や高い服身に付けてなくても、面白いから好きだとか、一緒にいると落ち着くだとか、そういう要素なんだと思う。在り来りな結論しか今の所は出せないが、そうやって素の自分を受け止めてくれるコミュニティが無ければ、自分の欠点を含めて自己承認ができないまま、卑屈な自分を続けて行くことになるだけだ。筋トレも顔面骨盤矯正も逆効果だ。

 

ゲイ友でもみんな同じ格好をするのは結構だが、たまには股間にぶら下がっている物体と筋肉以外の話をして、お互いの存在を認め合って生きて行ったほうがいい。結局みんなジジイになって、お互いが見苦しい中死ぬまで助け合わないといけないのだから…

 

(本日の一軒)
富ヶ谷 PATH
八幡商店街に在るおしゃれなローカルのためのカフェ。僕はここのコーヒーが好きだ。ここでダッチパンケーキなるものを初めて食したが、プロシュートとモッツァレラチーズが乗ったパンケーキにメープルシロップをかけて食べる。しょっぱいものに甘いものは意外と合うのだ。それに合わせるちょっと苦めのコーヒーは格別。フードの種類もそれなりにあって、ディナーでも楽しめる使い勝手の良いお店。

 

PATH
03-6407-0011
東京都渋谷区富ヶ谷1-44-2 A-FLAT 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131810/13190786/

お金で愛を買う- Case2 (Part2) 外房の米国人

お金で愛を買うCase2 (Part1)はこちら

http://hide0016513.hatenablog.com/entry/2016/12/10/001128

 

「日本食の甘い味のものが食べられない」とおっしゃる白人Kは、甘辛なんて物は食べられない。蕎麦のカツオ出汁も勿論ダメ、テリヤキもダメ。好物はマクドのスパイシーチキンという相当なジャンキー。外食でここに行こうと言って行くところはおおよそがパスタ。しかも彼が食べるのは毎回カルボナーラだった。

 

そんな彼はお金をあまり持っていないようだ。「お金が足りないから、今回のご飯は出してもらっても良い?」「京都に一緒に行こうよ!でも新幹線代半分しか出せないから、一応払ってもらっても良い?ホテル代は出してくれるとありがたい」
「ここのレストラン行きたいんだけど、お金が足りなくて今回出してくれない?次払うよ」

こう言われて毎回お金を全額払っていた自分。「別に大した金額じゃないから全部払うよ」と言って払っていた。そして京都に行った際の旅費も、千葉市のイタリアンの代金も、結局全て彼からは払われなかった。彼が出すのは300円で買えるマクドのスパイシーチキンだけである。

 

自分は本当に哀しいどうしようもないゲイだった(現在も哀しいゲイである)。結局、彼とのセックスを買うのに、必要だった金額は幾らだっただろうか?

 

二子玉川〜外房までの交通費 (4往復分)
¥2,954×8 = ¥23,632
千葉市内での飲食費(イタリアン×4)
¥5,000×4=¥ 20,000
京都への交通費と宿泊費用(二人分)
¥13,910×4 + ¥23,000 = ¥78,656
諸々食費 (ああ、何だか面倒になってきた…)
¥13,000くらい

 

おおよそざっくり¥150,000程度。10回のセックスで割ると一回分は¥15,000。一般的な射精有りのマッサージと同じ相場だろうか。セックスをやるために外房まで行き、挿入される事で、自分の価値を感じる。何と愚かな行為だろう。結局は自分の感じる寂しさに勝てず、相手の言うがままになった結果がこれである。

 

彼との別れの顛末は、一緒に行った京都の帰り道での事。こちらが旅費を出しているにも関わらず、当日彼が開口一番「新しい財布買ったんだ」と言って、Vivienne Westwoodの財布を見せてきた事だろう。「旅費出せないって言ったけど、財布は買えるわけ?」と言えばいいものの、「それって偽物?」と僕がふざけて言った事を終日根に持っていたようだ。帰り際に、ふざけて言ったつもりの嫌味で彼はブチ切れ、それ以降一言も話さず、僕の隣の席でKは、僕に対する恨みつらみをテキストで送ってきた。しかしスマホのテキストで送らんでええやん…

 

幼稚な二人がセックスをして、順序も考えずどっかに旅行に行くと必ずこうなる。僕も病んでいたのだろう、自分はとんでもないことを彼にしてしまった、と後悔し泣いていた。いや、そこ泣くとこちゃうやん!というツッコミは正常である。そもそも金ない奴と旅行行くなよ… しかし、当時の僕は誰かにすがりたくて、必死だった。セックスと挿入というインセンティブを与えられると、正常な思考も吹っ飛んでしまう自分のアホさ加減に呆れるばかりだ。

 

しかし、後日まだ未練を断ち切れない僕は、彼のアプリアカウント経由で連絡を取ろうとした。会話でも良いから、何かで繋がっていたかったのだろう。

 

自分「これまで貸してたお金はいつ返してくれるわけ?」
K「法的な効力もないし、何もお前に借りた覚えなんてねえよ!」

 

これでやっとアホな自分の目が覚めた。ここまでされないと自分のアホさ加減に気付かないほど自分は重症だった。今もほんの少し徐々に変わりつつはあるけども、3年前もヒモのバンドマンにも同様の事をしてしまった自分を考えると、喉元過ぎれば、という事なのかもしれない。

 

セックスと挿入の先に愛を求めようとして、僕は¥150,000支払った。お金で愛を買おうとしても、結局は雑に扱われて捨てられる。欲情に駆られて始まる関係は、直ぐに飽きが来て居心地が悪くなってしまう。外房の米国人Kはセックスをする相手としてはまあ良いのかもしれないが、人としてはクズすぎた。そしてそんな彼の言いなりになっていた自分も同様にアホだった。

 

どんなにブス・ブサイクでも、プライドは捨ててはダメだ。挿入のために一度プライドを捨てると、Kのような自分の価値を分かっている男は、とことん相手を搾り取ろうとする(たった15万円で大袈裟な…)。相手に理不尽な理由で責められても、逆に自分の非を責めたり、全く逆方向に動いてしまう。お金を幾ら積んでも、何も変わりはしないのだ。

 

追記: たまにゲイアプリでKを見かける事がある。アメリカ人なのに健太郎というニックネームでプロファイルを作っていて、誰か日本人への憧れでも有るのだろうか。間接的に聞いた話では、男にソファ等の家具を買わせて、自分のレオパレスの内装充実を図っているようだ。挿入を対価に家具までも… 外房で彼はそうやって今日も生きている。

 

(本日の一軒)

トンカツ とんき

東京で言わずと知れたトンカツの名店。金曜日に早目に仕事が終わると高確率で行くお店。カウンター越しに見える職人の仕事芸は、ある種のエンターテイメント。一人で彼らの仕事の結果を美味しく頂く。付かず離れずのカウンターがまた心地良い。

 

とんき 目黒店
03-3491-9928
東京都目黒区下目黒1-1-2
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131601/13002040/

お金で愛を買う- Case2 外房の米国人

愛を買うとしたら、何処まで人間は行けるだろうか。あ、行けるとは距離的な移動の話である。僕が当時世田谷の二子玉川に住んでいた頃アプリで知り合ったブロンドのアメリカ人Kがいた。僕は二子玉川〜外房まで、挿入を求めて移動していた。

 

ブロンドでガタイが良い白人男性は最も需要が高く、彼等はいつも買い手市場である。東京では言語の問題を除けば、ほぼやりたい放題というとこだろうか。アプリでこんな需要の高い男と久しぶりに会話が続き、違和感を感じながらも、ラッキー!と舞い上がりながら彼とLINEを交換していたのを覚えている。

 

ただ問題が一つ。彼が当時住んでいたのは千葉県外房のとある地域。二子玉川からは、東京駅から特急に乗っても片道2時間程度かかる場所である。しかし普段東京で何も起こらない非モテ生活を送っていた僕は迷わず東京駅から特急わかしおに乗っていた…

 

電車を乗り継ぐにつれて次第に人が居なくなり、最後には車両の乗客は僕一人に。そして目的の駅に降り立つと、周辺は住宅もまばらな田園風景。「本当に写真の白人がこんなところに居るのか…」と夕方近くなった外房のとある駅で一抹の不安に襲われた僕。

 

すると駅ロータリーの向こう側からブロンドの白人男性が近づいてきた。"Hey, hello, how's it going?" 20代後半の彼はアメリカ人西部地域出身で、とある英会話塾の先生をやっているらしい。家に来る?と言われ彼に着いて行くが、10分程歩いても彼の家には到着しない。残暑の中歩く事30分程度、ようやく彼が住んでいるであろうレオパレスに到着した…

 

夜御飯を彼の家の近所にある居酒屋で済ませ、それから僕等は夜の田んぼを歩きだした。不意に彼が僕の手を握ってきて、街中では絶対にやれない、初手つなぎ(屋外)。そこから暫く歩いて発情しきった僕等は、田んぼのど真ん中で絡み合い、キスをしまくっていた。自分の股間はテント状態に盛り上がっていて、ヤバイとは思うものの、田んぼのど真ん中なので当然見物人は誰も見当たらない。そこからレオパレスに帰った僕等は一通りのセックスを楽しんだ。

 

それから数回お互いが東京または外房に行ったり来たりを繰り返し、それなりに会う回数を重ねていった僕等だが、彼には変な癖が有り、且つデートではお金を払わないという傾向がある事が判明していく